奥多摩でわさび田訪問とそば打ち体験
世界中の多様な食が集まり、発展させることで、独自の食文化が生まれる街、東京。
江戸の伝統野菜をはじめとした様々な食材の産地でもある、東京。
東京の気候風土が生んだ自然の恵み、
食材の一つひとつに込められた生産者の想いやストーリー、
伝統の技法と革新的なアイデアを凝らし、東京の食文化を紡ぐ料理人たち。
東京ならではの「ガストロノミーツーリズム」が、
きっとあなたの日常に、新しい気づきを与えてくれるでしょう。
ガストロノミーツーリズムとは
その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食を楽しみ、
その土地の食文化に触れることを目的とした旅のこと。
知って、学んで、味わう時間が、あなたの旅を彩ります。
奥多摩でわさび田訪問とそば打ち体験
世界有数の大都市でありながら、同時に豊かな自然が息づく街、東京。
都心部から電車で約1時間半、東京の北西部に位置する奥多摩町(おくたままち)。
町は豊かな森林が広がり、清らかな渓流を臨めます。
そんな奥多摩町へ、東京の水源域の自然と、食の魅力を巡る旅にでました。
アドバイザー
角井仁さん・角井竜也さん(わさびブラザーズ)
東京都奥多摩町の山の中にあるわさび田でわさびを栽培し、2020年3月から「わさびブラザーズ」として、「TOKYO WASABI」の活動を本格的に始める。
伝統ある奥多摩のわさび栽培を守りながら、「奥多摩のわさびを世界へ」をテーマに様々な活動をしています。
奥多摩で獲れた野生の鹿肉を味わう
旅の最初に立ち寄った、趣ある食の舞台「食事処ちわき」。
JR青梅線・青梅駅から車で30分ほどの古民家レストランです。
ここ「ちわき」さんでは、鮎や山菜など、まさに「地のもの」を堪能できます。
今回いただいたのは、奥多摩で獲れた鹿の焼き肉です。
昨今でこそジビエ※として注目を集めている鹿肉ですが、奥多摩では、古くから貴重な栄養源として食されてきたそう。
野生の鹿肉というと、もっと硬く、野趣に富んだ味を想像していましたが、口に運ぶと想像よりも柔らかく、噛めば噛むほどしっかりとした赤身肉のうまみが感じられます。
ちなみに鹿肉は天然のものなので、いつでも食べられるわけではないそう。
その時、その場にいないと食べられない食との出会い。これもひとつの旅の楽しみです。
※ジビエ・・・狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉
本わさびの栽培地へ
「食事処ちわき」を出発し、美しい山並みや、奥多摩湖を眺めながら車で30分。
奥多摩の特産品であり、寿司や刺身、薬味として日本食に欠かすことのできない、わさびの栽培地を訪ねます。
旅のガイドは、「わさびブラザーズ」の愛称で知られる角井仁さん・竜也さん兄弟のお2人。
わさび田へ向かうために、まずは沢歩きについてレクチャーいただきます。
レクチャーの後は長靴を履いて、わさび田を目指して奥多摩の沢を探索!
水の恵みと生産者の想いが育むTOKYO WASABI
わさびブラザーズのお二人が、わさびについて色々なことを教えてくれました。
「わさびの生育のためには、きれいな水が必要不可欠」であることや、「水に恵まれた奥多摩では、江戸時代から将軍家への献上品などとして、わさびが栽培されてきた」ことなど。
寒暖差の大きい奥多摩の自然で育ったわさびの生産量は日本第3位で、料理人たちからも高く評価されているのだそう。
「SUSHI」はいまや世界的に有名な料理ですが、それにともなって国外でのわさびへの関心も高まっており、奥多摩のわさび田を訪れる外国のお客様もいらっしゃるとか。
そんな海外で注目のわさびですが、現在、奥多摩のわさび農家の数は減少しており、高齢化が深刻な課題だそう。
伝統ある奥多摩のわさびが途絶えてしまわないよう、わさびブラザーズのお2人は、わさびを知ってもらうためのツアーを企画したり、食のイベントに出店する等、奥多摩わさびを広める活動を続けています。
採れたてのわさびに隠された風雅、その甘さと香り
わさびについてのレクチャーを受けた後は、辿り着いたわさび田で、わさびを実食。
わさびブラザーズの勧めで、採れたて、擦りたてのわさびを試食してみて驚き!
「甘い!」。わさびを食べて甘さが口の中に広がる感覚をはじめて体験しました。
甘い口当たりと同時に強いわさびの香りが鼻からスッと抜けていくと、わさびの風味だけが舌に残り、辛みは全く後に残りません。
日頃食べている練りわさびとのあまりの違いに、本当に驚きました。
後で聞いたところによると、日頃慣れ親しんだ練りわさびと、今回いただいたわさびでは、栽培方法が違うのだそう。
日本人としてわさびの味はよく知っているつもりだっただけに、このような発見もまた、生産地を巡る旅ならではの醍醐味だと思いました。
旅の最後は「そば」で〆
奥多摩の食の旅の締めくくりは、「山のふるさと村」でのそば打ちです。
誰かに作っていただいた食事を食べるのはもちろん楽しいですが、自分の手で作った料理には、また違った美味しさがあります。それが家族や友達と一緒に作った料理ならなおさら。
そば打ちの後は、採れたてのわさびを薬味に、打ったそばを実食。
まさに、奥多摩で過ごした食の時間を凝縮したお蕎麦。
最後の食もまた、言葉にならないほどの、格別の美味しさでした。
最後に
日帰りで楽しめる東京における食の旅。
あなたの日々の食がもっと楽しく、素敵なものとなるよう。
「美味しいひと口」を探す食の旅に出かけてみませんか。
(本記事は、2023年度東京都で実施した東京におけるガストロノミーツーリズムの魅力発信事業の実施レポートです。)
訪問先
ご協力いただいた施設・お店をご紹介します。
食事処 ちわき
東京の秘境 奥多摩町大丹波にある古民家レストラン。
鹿肉や猪豚のジビエ料理をはじめ、鮎を使った釜ど飯やきのこ・山菜を使った季節料理を提供されています。
http://okutama-chiwaki.com/
TOKYO WASABI
東京都奥多摩町で昔から行われてきた伝統的なわさび栽培を行われているわさび農家。
年々農家さんの高齢化が進み、なくなってしまうかもしれない奥多摩のわさびを守りたい。
日本が誇る伝統や文化などの日本の宝を次の世代へと継承していきたい。
そして、日本原産のスパイスであるWASABIの魅力を世界にも発信していきたい。
そんな想いからわさびを通していろいろな活動をしていらっしゃいます。
https://tokyowasabi.com/
山のふるさと村
秩父多摩甲斐国立公園内にある東京都の自然公園施設。 1990年10月に自然ふれあい施設としてオープンしました。
テント及びログケビン泊のできるキャンプ宿泊施設を併設している他、ビジターセンター、クラフトセンター、レストランが整備され、自然散策を楽しむトレイルも設置された複合施設です。
周辺地域の情報提供、自然体験の他、木工や石細工、陶芸などの工作の体験、ご宿泊など、来訪者のご希望に合わせてさまざまな体験が楽しめます。
https://www.yamafuru.com/
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